テニスで肘を痛めないための原因と対処法

岡田 哲也(おかだ・てつや)
テニス肘の痛み

SHARE

趣味や運動不足解消のためにスポーツをやる方が多いと思います。そんな中で人気のあるスポーツがテニスです。仲間たちと交流しながら、気持ちよく汗をかいて運動不足、ストレス解消にぴったりです。ただ、そんなテニスをプレイしている時や激しく動いた後に肘の痛みを感じたことはないでしょうか。今回は、そんな肘の痛みの原因や対処方法についてご紹介します。

1. テニスで肘が痛くなる原因や症状とは?

テニスで急に激しい運動をしてしまう、また肘に負担のかかるプレイをすることが原因とされていますが、なぜ肘が痛くなるのか原因とその症状についてご紹介します。

1-1. 肘が痛くなる原因

一般的にテニスで肘を痛めてしまう症状をテニス肘と言います。そのテニス肘には大きな原因がいくつかあります。

一つは、スポーツなど、強い衝撃を何度も受けていると、肘の関節や骨の部分にダメージが蓄積していって、関節内部や骨がボロボロになってしまいます。

二つ目が前腕には、指を曲げ伸ばしするための筋肉がついていますが、肘の外側には、指を伸ばすための筋肉がくっついて、これが痛むことによる症状があります。テニスでいえば、バックハンドの衝撃を吸収する、日常生活では、雑巾絞りの負担を吸収する、重たいものを持ち上げるための筋肉です。

間違ったラケットの握り方や腕に負担のかかりやすいストロークなどを繰り返してしまうと、前腕に負担がかかり、筋肉が肘の関節を引っ張ってしまい、筋肉のくっついている箇所が炎症になることが多いです。このテニス肘の症状は、テニスをプレイしているだけでなく、日常生活のなかでスマートフォンを片手で抱え触っている状態や、デスクワークにより関節が長時間固定されている状態などの蓄積により痛めることが多いので、注意が必要になります。

しかし、ここまでは一般的なお話。

月1回のテニスや、せいぜい週1回のテニスで肘を痛めてしまっては、体育会のテニス部や、ましてやプロテニスの世界でなど活躍できるはずがありません。

真剣テニスと趣味のテニスでは、身体の鍛え方が違います。

実はテニスに限らず、あらゆるスポーツは全身運動です。

テニスで強い球を打とうと思えば、腕力だけではなく脚力も必要です。見方を変えれば、脚力がなければ、その分腕に負担をかけてしまうということが言えます。

腕に負担がかかれば、手首や肘に痛みが出ます。

またラケットを握る握力、つまり指の力が弱ければ、うまく腕を使うことができずに、やはり手首や肘に痛みが出やすくなります。

さらに、脚力や握力を鍛え上げているトッププレーヤーでさえ、肘のトラブルを招くことがあります。これは筋肉の稼働力が低下してしまうことが原因です。

稼働力の低下、つまり筋肉がサボっている状態です。筋肉のサボっている状態では身体のバランスが悪く、その状態で、テニスなどの激しい運動をすると、特に動きの多い部分に負担がかかってしまい、結果的に肘を痛めてしまいます。

1-2. テニス肘の痛みは間違ったフォームが原因?

テニスによる肘を痛めた時の主な症状としては、内側の場合が上腕骨内上顆炎、逆に外側の場合は上腕骨内外側上顆炎が考えられます。この二つの症状は、テニスだけでなく、ゴルフなどの肘に負担のかけやすいスポーツにでやすい症状となっています。

前腕の筋肉

上腕骨内上顆炎は、手首を外反回転させる動きが負担となりおきます。主な症状は、筋肉の負荷による炎症による痛みで日常生活に支障をきたすこともあります。

上腕骨内外側上顆炎は、逆に手首を内反回転させる動きによる負担で起き、同様に炎症に痛みや肘などの動作に支障をきたすこともあります。最初に説明した間違ったストロークや負担のかかるラケットの握り方など手首に負担がかかるような間違ったやり方により、肘に負担や疲労が蓄積しまうことにより起きると言われています。

しかし、握り方やフォームだけが原因ではありません。正しいフォームやストローク、握り方でもすぐに肘や手首などを痛めてしまう人もいれば、これはテニスにかかわらず、個性的なフォームなのに痛みや怪我知らずの人も実際にいると思います。

つまり、それぞれのスポーツに大まかな基本はあっても、実際には正しいフォームは100人いれば、100通りのフォームがあると考えてください。

人それぞれ、身体のたくさんの筋肉や関節の動きや、その力が違う中でその人に合った、自然に力を出し切ることができる、また身体に負担のかからないフォームを見つけることは簡単なことではありません。

しかし、楽しくテニスを続けたいのに、すぐに肘に痛みが出てしまう場合、あなたのその身体にそのフォームは合っていないということです。

この先楽しくテニスを続けていくには、身体かフォームかのどちらかを変える必要があるということです。

2. テニスで肘を痛めないための対処方法

テニス肘の症状は、ひどくなると日常生にも支障をきたす恐れがあるので、ならないための対処方法をご紹介します。前述のように身体を変えるか、フォームやストローク、握り方を変えるのか、何かを変えなければいけないのです。

2-1. フォームを変える?

誰が見ても明らかに身体が悲鳴を上げそうなフォームでテニスをしている人は、一度テニススクールに入り、無理のないフォームを見つけてもらう必要はあると思います。しかし、この後紹介する、身体を変えるということができれば、その個性的なフォームでも楽しむことができるかもしれません。

また、すでにテニススクールでコーチについてテニスをされている方は、フォームではなく身体を変えることが必要です。

しかし、すでに肘に痛みがあり、何日経過しても症状が取れず、痛みが続く場合は、他の原因も考えられるので専門の病院できちんと診てもらいましょう。から元気や素人の勝手判断で放置しておくと重症化の恐れがあるので、不安な場合は、まず病院に行きましょう。

2-2. テニス肘にならないための対処方法・身体を変える

テニスのプレイ時に肘を痛めないようにするための対処方法をご紹介します。身体が覚えてしまっているフォームを変えることは簡単ではありませんが、意外にも身体は簡単に変えることができます。

2-2-1. 力まない身体をつくる

スポーツでの痛みなどのトラブルの原因は「力み」です。

力みとは筋肉の稼働力以上に筋力が必要になった時です。

ある人の持つ筋力がMAX10として、その人が普通にストロークをするためのテニスのフォアハンドに必要な筋力を6とします。

ちなみに、常にMAXの筋力を出せる人はいません。また、身体のバランスの乱れた状態では筋力は極端に低下して、本来持つ筋力を出し切ることはできません。

ストロークに6という筋力が必要にもかかわらず、その時の身体の状態が筋力4というレベルしか出せない時、筋肉の稼働力4の力で筋力6の力が必要になるということです。つまり、その時もつ筋力の1.5倍の力が必要だということです。

無理ですよね。当然うまくいくはずもないんですけど、人間は無理してやりきっちゃうのです。これが力んでいる状態。

6−4=2というこの実際には足りない力である「2」が力みです。

力みがあれば、それぞれのスポーツでの動きのキーとなる身体の部分に負担がかかり、痛みやトラブルの原因となります。

仮にその時の筋肉の稼働力レベルが8ならば、ストロークに必要な筋力6という力は、その時出せるレベルの6/8つまり75%の力でゆとりを持って楽しむことができるということです。

稼働力を上げることで力まない身体になるのです。

そして、稼働力を上げるためには身体のバランスを整える必要があります。

2-2-2.身体のバランスを整える

力みは常に必死、身体が壊れてもおかしくない状態です。そして力まない身体に変えるためには、身体のバランスを整えなければいけません。また、身体のバランスが整っていない状態では、スポーツどころか、普通に歩いている状態でも身体のどこかに負担をかけてしまっています。そんな人がテニスをすれば、もう身体はボロボロです。

テニスで肘が痛くなったとしても、それは肘の問題ではありません。肘に負担をかけてしまう身体に原因があるのです。

左右どちらかの足がサボっていて下半身のバランスが悪い時でも、肘に負担はかかります。

当然、肘が悪いのではなく、サボっている足が悪いのです。

バランスチェックをしてサボっている部分がわかったら、その部分を刺激し、意識して動かしてスイッチを入れてあげましょう。サボっていた筋肉が働き出し、身体のバランスが整うと、筋肉の稼働力も上がり、部分的に負担をかけることのない、力まない身体になります。

とにかくまず、身体のバランスを整えましょう。

  • MFストレッチ(カラダを山折りにする)
    身体の山折り前身体を山折り後身体を山折りイメージ
    ペラペラの1枚の紙は手を離すと倒れてしまうが、山折りにすると手を離しても立たせることができる。カラダを山折りにする、または山折にするイメージをもつことで、無駄な力を使うことなくカラダを支持することができる。なお、紙であれば谷折りでも立たせることができるが、人間の場合は谷折りにすると骨格の構 造上猫背になりやすく、俗に言う悪い姿勢になる。山折りにすることで、カラダは自然にいい姿勢を保つことができる。
  • ベーシックアジャスト(筋稼働力をチェックし全身のムラを少なくする)
    (例)弱い部分を刺激する
    弱い部分を刺激する弱い部分を刺激する(例)強い部分を緩める(例)
    強い部分を緩める強い部分を緩める
    カラダを支えるために大切なことは、いかに全身の筋肉がムラなく稼働しているかということ。カラダは全身でチカラを分散して支え合ってている。マネキンが土台なくして自立できないことからもわかるとおり、人のカラダは構造上バランスが悪く、そのカラダを支えるために無意識に頑張っている。頑張らなくてはならない理由は、頑張っていないサボっている筋肉があるからである。全身の筋肉をバランスよく、ムラなく稼働させるためには、サボっている筋肉を刺激してス イッチを入れてあげること、そして、頑張りすぎている筋肉を緩めてあげることが必要である。

 2-2-3. 体幹やインナーマッスルを鍛える

テニス肘にならないためには、痛めないための体作りが必要になります。手首や腕を鍛えるためには、自分の筋力に合わせたダンベルを使って軽く負荷をかけて鍛えましょう。また、ゴムチューブを使って、グリップにかかる親指や薬指を鍛えると激しいプレイの負担にも耐えられる筋肉ができあげるでしょう。

3. まとめ

テニスで肘を痛めてしまう原因は、日常生活での肘に負担のかかる身体、そして身体の力みが原因となります。

これらの原因はすべて身体のバランスを整えることで解消できます。身体のバランスを整えるために、サボっている筋肉にはスイッチを入れて、怪我なくテニスを楽しむために心掛けてみましょう。

身体出力を上げる脳が望む身体の使い方!|Brain's Consensus Communications

「痛みが和らいだ!」
「いい情報だった!」

と思われた方は、
ぜひご友人やご家族にも教えてあげてください。

Neuro-Awareness
Neuro-Awareness BLOG
トップへ戻る トップへ戻る