診察を受けても異常がない?不快な腰のだるい痛みは病気じゃないかも!

岡田 哲也(おかだ・てつや)
腰の痛み

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腰のだるさや痛みに悩まされ続け、病院で診察を受け、レントゲンやMRIなどの検査も受けたのに全く異常が見つからないと言われた人にとっては、こんなに辛いのに本当に病気じゃないのか不安でたまりませんよね。

「この痛みは放っといてもいいのか?」、「原因を知りたい…」、「自分の体は一体どうなっているの?」というように不安が積み重なるばかりです。

体の不安を解消してくれるはずの医療で、病気が見つからなければ安心してもいいのか?そんなことはありませんよね。異常がないと言われても、実際に不快な症状があれば納得できるはずもありません。

この痛みやだるさが無くなれば、もっと仕事に集中できるはず、もっと毎日が楽しくなるはず…。
そこで、この記事では不快な腰の症状に関する、知っておけば必ず役に立つ3つのポイントをお伝えしていきます。

腰痛の種類と知っておくべき3つのポイント

腰痛は大まかに、原因を特定することのできる特異的腰痛と原因が特定しきれない非特異的腰痛に分けることができます。特異的腰痛は病院などで検査をして異常が見つかったもので、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折、その他がんの脊椎転移や内臓疾患などによるものも含まれます。
それに対して、病院では原因が特定できない非特異的腰痛はなんと全体の85%を占めるようです。

非特異的腰痛の割合

原因が判明して、治療ができたとしても辛いのは当たり前ですが、原因がわからずに、これといった治療もできずに辛い思いをし続けている人は非常に多いです。

  • このまま薬を飲み続けなければいけないのか?
  • 一生このだるい腰の痛みと付き合っていかなければいけないのか?
  • これから先症状が進行していくのではないだろうか?

このようにあなたも考えているのでは無いでしょうか?

  • この腰のだるい重さがなければもっと毎日を楽しめるのに…。
  • この痛みがなければもっと早く走れるのに…。
  • 今、目の前の子供を抱っこしたい…。

このような思いを抱いていることでしょう。

腰の痛み

あまり心配されないでください。

そんな不安や想いも解消、そして実現できるかもしれません。
そもそもあなたは病気ではありません。病気じゃないから病院の検査で異常が見つからなかったのです。よかったじゃないですか。

あなたは身体のバランスが乱れることで、腰に負担をかけてしまってたのです。
言い換えれば、バランスの乱れた身体を腰が必死で支えてくれているのです。

腰が悪いのではありません。

腰に負担をかけている原因を取り除いていくことで、腰のだるさや痛みは消えていきます。

まずは、あなたには次の3つだけ知っていただきたいです。

  1. 自分自身の身体が今一体どうなっているのか?
  2. それはなぜそうなったのか?
  3. どうすれば改善できるのか?

では、あなたが仕事で成功するために、また今よりもいい記録を出すために、可愛さMAXの我が子を抱き上げるために、そして何より毎日を楽しく生きるために、知っておくべき3つのポイントをさらに詳しくお伝えします。

1 現状を知る:身体はどうなっているのか?

痛みは嫌な感覚です。できることなら、無くなって欲しい感覚です。しかし、人間にとっての痛みは重要な感覚でもあります。痛みを感じなければ、間違いなく体は壊れてしまいます。

関節は曲げすぎると痛みを感じます。
重すぎるものは痛みを感じて持ち上がりません。
熱すぎるものは痛みを反射的に感じて持てません。
冷たすぎるものを長時間持つことも、痺れが痛みとなりできません。

このような時に痛みを感じなければ、関節が脱臼したり、骨が折れたり、靭帯を傷つけたり、大やけどをしたりと、体が損傷を負ってしまうということは容易に想像ができると思います。

つまり痛みがストッパーの役割をしてくれているのです。

痛みはカラダの声。

「それ以上曲げないで!触らないで!」という注意、警告です。

そして、腰のだるさや重さ、そして痛み、これらもすべてカラダの声なのです。
腰は体の中心に位置し、上半身と下半身をつなぐ重要な役割をしています。
その腰が必死で頑張らなければいけない状況が今のあなたの身体です。

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そもそも人間の体は物理的にかなり不安定な物体です。頭の先から足の先まで、たくさんの筋肉や関節がお互い機能し支え合って、この体は維持されています。

仮にどこかの筋肉、例えば左足の筋肉に力が入らなくなっていたとしたら、そのマイナスを右足で補い、全体としてはたちまちバランスが悪くなってしまいます。

ただでさえ不安定な物体が、バランスを崩してしまったら、それを支え維持するためにはかなりの力が必要になってきます。

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その役割を腰は一見、黙々とこなしてくれているのです。
しかし、実際にはちゃんと知らせようとしています。

「左足が、サボりだしました!その分右が頑張っていますが、左右不安定な足場で上半身を支えるために、今、必死でバランスとっています!」

というように。

2 原因:なぜそうなったのか?

体はたくさんのパーツで構成されています。たくさんのパーツを満遍なく使いこなせれば、身体のバランスは乱れることもなく腰が頑張る必要もありません。

しかし、日常生活のさまざまな動きの中で、ムラなく体を使いこなせる人は一人もいません。

同じ姿勢を長時間しなければならなかったり、同じ方向への動作を仕事として何年も続けていたり、また利き腕や足を酷使する仕事、例えばスポーツが職業であったり、長年の趣味であったりすると、身体のバランスは間違いなく乱れています。

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また逆に日常的な生活の中での必要最小限の動き以外、ほとんど動くこともなく、身体を使いこなせていない運動不足の人も、たくさんのパーツが怠けてしまい、自分の身体を支えることですら必死にならなければいけない状態になっているということ、気づいていますか?

その他、身体のバランスを乱してしまう要因として、忘れてはいけないことは「意識」です。元気な時には身体は軽く、元気のない時には身体は重く感じます。

これは実際に身体が重たくなっているわけではなく、身体のパーツが怠けてしまっているのです。
当然、身体のバランスは乱れてしまいます。

それも一瞬で乱れます。
身体の酷使や運動不足の時とは違い、意識による身体の変化は一瞬です。
強烈なストレスやショックな出来事に出くわした瞬間に全身の力が抜けてしまう、というようなことは想像できると思います。

そんな時にでも、カラダはそのときにある力を振り絞って、自分の身体を支えようとします。

もちろん腰は必死になって頑張ってくれます。
ストレスが腰痛の原因と言われる理由もわかっていただけると思います。

身体は使いすぎても、使わなくても、とにかくムラなく満遍なく使いこなしてやらなければ、そのバランスは乱れて、結果的に腰に負担をかけてしまうのです。

またストレスによる身体の変化や歪みが、結果的に腰に負担をかけているということも知っておくべきことです。

3 解消法:どうすればいいのか?

腰の負担を減らしてやりましょう!

それだけ? と思うかもしれません。
とにかく、今まで痛みを起こす腰を悪者扱いしてきたことに対して、180°意識を変えましょう。

どういうことかというと、バランスの悪い他の部分を支えてくれた腰に対し、感謝をするのです。

さらに、これからお伝えする7つの動きをすることで、身体がムラなく働き出し、腰の負担がなくなりますのでぜひお試しください。。

「左右の足がちゃんと自分の身体を支えてくれているのか?」これを意識しながら両方の足首を回します。下半身が緩んだり、バランスが悪くなると、すべて腰への負担となります。

下半身以外の部分を動かす時も、この意識は大切ですから覚えておいてください。

足首が硬くて動きが悪い場合は、左右それぞれのくるぶしの出っ張りの下のくぼんでいるところを、少し強めに刺激するようにもみほぐしてみましょう。その上で左右の足首を、外回し内回しそれぞれ10回を目安に回してみてください。

くるぶしを押す足首を回す2足首を回す

膝は動かすというよりも、左右の関節の外側、内側をそれぞれ両手で少し強めに挟み込むようにしてグリグリ動かします。

膝を押すIMG_0086

股関節

立ったままでも座っていてもいいですから、まずは左右片側ずつ大きく回しましょう。腰の痛みを感じる時は無理しないように。

IMG_0048股関節を回す2

上半身

特に背中の筋肉が緩んでしまうと、姿勢を保つためには腰に負担がかかってしまいます。背中の働きが腰の負担をなくしていくことをイメージしながら、軽く肘を曲げて後方に引いていきます。肩甲骨を背骨に寄せるようにして、右ひじを引くときにはゆっくり右を向くようにします。この時、できるだけ腰は回さず肩だけを回してください。左右それぞれ5回を目安にします。

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両肘と深呼吸

次に両肘を同時に後ろに引きながら大きく息を吸い込みます。左右の肩甲骨を真ん中に寄せるイメージです。そして、緩めると同時に息を吐きます。身体のバランスが乱れてくると呼吸が浅くなる傾向があります。呼吸は酸素を体内に取り入れるという重要な役割です。日頃の呼吸が浅いと、意識して大きく吸い込んだ時に、最初クラクラするかもしれません。落ち着いてゆっくりと座れる環境で行ってください。

肩甲骨を動かすIMG_0096

手足の指

手足の指を使っているか、使っていないかで身体の動きは全く違ってきます。「当然使っています!」と皆さん思っていますが、ちゃんと使えている人はほとんどいらっしゃいません。知っていますか?手の指用の筋肉が背中や胸にあることを。足の指用の筋肉がお尻やお腹にあることを。そんな意識を持ちながら、手、足、それぞれの指に力を入れていきます。

まずは足の指の動かし方です。

左右片側ずつ、親指から小指まで、一本ずつ壁や地面に押し付けて、その時どこの指に力を入れているのか確認しながらできるだけ強く押し付けていきます。いかに日頃、足の指を意識して動かしていないかがわかると思います。また力を徐々にいれていくことによって、太ももからお腹やお尻に力が入っていくのを感じると思います。お腹やお尻の筋肉を意識することで、足の指にも力が入ってくるのです。これまであまり使っていなかった自分自身のパーツを使うことができるようになります。

IMG_0100足の指のチェックIMG_0102

次は手の指。

手の指の足と同様、一本ずつ確認していきます。まず左右どちらかの手の親指と人差し指を互いに押し付け合います。徐々に力を入れてください。胸や背中の筋肉が働きだすまで押し付けましょう。順次親指と中指、薬指、小指と押し合い、手の指を使い切るということは胸や背中の体の筋肉も使っていることを意識してください。

手の指のチェックIMG_0105

後頭部を少し強めに刺激します。

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この目的は体幹の筋肉、インナーマッスルのスイッチを入れるためです。インナーマッスルの働きが弱い人は頭皮の中にある浅頭筋が過剰に働いています。それを意識していただくために少し強めにこぶしでグリグリ押してみます。かなり痛みを感じる場合がありますから、最初は軽く押さえるだけでも構いません。インナーマッスルにスイッチが入ると、徐々に痛みがなくなっていきます。

まとめ

このように今の医療では解き明かされていない人間の生理的な変化に関することがたくさんあります。特に腰痛に関して言えばなんと85%ものことがわかっていないのです。にもかかわらず、痛み止めの薬が処方されます。薬は対症療法であり根本的な治療ではありません。

少し、考え方を変えて、検査でも異常が見つからなければ病気ではありませんから、難しく考えずに自分の身体を見つめ直してください。今回の記事の3つのポイントを理解し、自分の体がわかってくると、意外にも簡単に痛みが消えてしまうかもしれません。

意識を持って身体を動かしてください。

大切なことは、今までずっと腰を悪者扱いしていた、自分自身の反省です。
バランスを意識し、病気だと思っていただるい腰の痛みを軽減しませんか?

身体出力を上げる脳が望む身体の使い方!|Brain's Consensus Communications

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