右肩の肩甲骨に痛みが出たら左肩を回す?慢性的な痛みに向き合うためのたった1つの考え方

岡田 哲也(おかだ・てつや)
右肩の痛み

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痛みは不快な感覚です。
しかし痛みに対する意識をマイナスに捉えていては、
その痛みがなくなることはありません。

そして、そのマイナスの意識が今まで痛みに悩まされていた原因でもあります。

原因不明とされている慢性的な痛みは、カラダの声。

病気ではありません。

ずっと何かを知らせようとしてくれているのです。

そんなカラダの声に応えるためには、
これまでの自分自身に対する考え方を180°変える必要があります。

その痛みがなくなるには、これまで何年?何十年?も自分自身の身体と付き合いながら、
一切思ってもみなかった考え方が必要なのです。

そんな身体に対する考え方、これまでとは違う「意識」を意識してみましょう。

1. 痛みに感謝すること

 1)痛みにイラつかない

ずっと苦しめられている慢性的な痛みに感謝するなんてありえないことだと思います。

この痛みがなければもっと素敵な生活ができるのに。
この辛い症状がなければ今よりもずっと楽しく生きられるはず…。
病院へ行ったり、眠られなかったり、多くの時間を無駄にしてしまう。

そんなことを考えると、イライラしたりムカついたり、何もかもが嫌になってしまうこともあるでしょう。
しかし、病院へ行っても良くならない。原因がわからない。
何かが変わらなければ、何かが起こらない、そう思うことはないですか?

変えなくてはいけないもの、実はそれが痛みに対する意識、考え方なのです。

痛みにイラついている限り、その痛みは無くなりません。
結果的にあなたを苦しめているのかもしれませんが、それもまたあなたの身体の中での変化であることを忘れないでください。
その変化にはちゃんと理由があるのです。

 2)いつも頑張ってくれてありがとう

人間の身体を機械的に見ると、かなりたくさんのパーツで構成されていることはなんとなく想像がつくと思います。
超ハイテクロボット、といった感じでしょうか。

そのハイテクロボットのパーツの一つ一つがこのロボットを動かすためには必要であり、たった一つのパーツが動作不良を起こすだけで、このロボットは動かなくなったり、倒れてしまったり、最悪の場合壊れてしまったりします。

ロボットならば…。

しかし、人間はロボットではありません。
感情や知能、心があります。

たとえいくつかのパーツが動作不良を起こしたとしても、すぐに倒れたり壊れたりすることはなく、無理をしてでも頑張って動き続けてくれます。

身体を必死で支えてくれていたり、動かしてくれていたりするのです。

気がついていましたか?
カラダが必死で頑張ってくれていることを…。

あなたが不快に思っているその慢性的な痛みは、あなたの身体を必死で支えようとしている結果なのです。

負担をかけて申し訳ない。いつも頑張ってくれてありがとう、という意識を持つ事で、なぜこの部分に負担をかけてしまうのだろうという意識が自然に働き、身体のバランスを改善しようという意識が働き出します。

つまり、痛みに感謝することで、負担は次第に和らぎ、痛みがなくなっていくのです。

2. 痛みに応えること

 1)痛みはカラダの声

痛みに対していつまでもマイナスのイメージを持ち続けると、痛みは徐々に強くなっていきます。

それは、痛みはカラダの声だからです。

痛みの正体は何だったのか、もう一度思い出してください。

身体のたくさんのパーツの働きにムラがあると、物理的にもその体のバランスは悪くなり、その体を必死で支えてくれている部分に痛みを感じるようになります。

言い換えれば、痛みは「今、頑張っています!」「身体の中にサボっている部分がありますよ!」「なんとか支えますから、早くバランス整えてください!」というようなカラダの声なのです。つまり、お知らせ。

最初はお知らせですが、徐々にそれは注意となり、ついには警告となります。

誰だって、人に何かを知らせようとしている時に、なかなか聞いてもらえなければ、声が大きくなったり、言葉が荒くなったりしますよね。
実は同じようなことが、身体の中でも起こっているのです。

つまり、痛みは強くなってくるのです。

カラダの声にちゃんと応えてやらなければ、症状は重くなってしまいます。

だから、カラダの声に応える意識を持ってください。

カラダの声を聞いてください。

カラダの声を聞かなければ、あなたはますます苦しむことになります。

無理をして身体を必死で支えてくれていたり、動かしてくれていたりするパーツたちも、やはりそのままでは負担がかかりすぎてやがて壊れてしまう可能性があります。

そんな時には、今までとは違う感覚でカラダは知らせてくれます。
かなり強い我慢することのできない痛みです。
激痛。急性の痛み。

叩かれたり、つねられたり、刺されたり、そんなことも何もないのに、自分自身の身体の変化だけで激痛を感じさせられるのです。

しかし、もとはといえばそれも自分自身のカラダの声を聞いてやれなかったことが原因です。
カラダの声を聞いて、その声に応えてください。

 2)カラダの声が聞こえますか?

痛みがカラダの声と言われても、やはり痛いのは辛いですよね。

声として聞かなければ、という思いと、痛い!という思い。
痛いという思いが強ければ、残念なことにカラダの声は聞こえません。

なんとも難しいことになりますが、痛みが強くなればなるほど、痛みを辛い症状としてではなく、カラダの声として感じなければいけないのです。

現実として、痛みに苦しんでいる時に、そんなことができる人はいません。

そのためにまず身体のバランスを整えるのです。
とにかく身体のバランスを整えるのです。

身体のバランスを整えるということは、これまで働く力の弱かった部分が働き出し、逆に頑張っていた部分の緊張が徐々に和らぎます。
バランスが整ってくると、必死で支える必要は無くなります。

つまり、痛みが和らいできます。

痛いという思いが弱くなれば、カラダの声が聞こえてきます。
カラダの声が聞こえてくると、痛みはさらに和らぎます。

3. 痛みの変化に応えること

1)残る痛みよりも消えた痛みを意識すること

カラダの声に応えることで、確実に痛みは減少します。
そしてその時に大切な意識があります。

それは、痛みの変化を認めてやること。

残っている痛みを意識するのではなく、和らいだ痛みを意識するということです。例えば、痛みにレベルをつけたとして、もともとある痛みを10とします。

そして身体のバランスを整えることで、痛みのレベルが6になったとします。

実はこの時、レベルが4も下がったと感じることができるのか、まだ6も残っていると感じてしまうのかで、カラダの反応は全く違ってきます。

そもそもこの痛みのレベルを変化させているのは、自分自身であることを忘れないでください。

下がった4を意識できるということは、カラダの声にちゃんと応えることができたということです。つまり、自分自身を理解しようとしているということです。

しかし、多くの人はどうしても症状として残っている痛みのレベルが6の方に意識がいってしまいます。

身体のバランスを調整しようという意識的な努力に対して、せっかくカラダはレベルを4下げることで応えてくれているのに、そちらを意識せずに、まだ残っているレベル6を訴えてしまう。

これは自分自身の力を無意識に否定してしまっているのです。

痛みはカラダからのお知らせです。
そのお知らせに応えることで、カラダもまた必ず応えてくれます。

しかし、そのお知らせに応えなければ、さらにお知らせは続きます。

当然そのお知らせは徐々に大きくなり、痛みのレベルは6から8、10と上がりさらに12、13と以前より痛みが増してしまうことも考えられます。

とにかく身体のバランス調整を通して自分自身の変化を冷静に感じて、痛みが和らげば、今の自分はちゃんとカラダに応えられている、また痛みが増してくれば、応えられていない、という自覚をすることが必要です。

その痛みが持続している原因は、自分自身の意識だということに気づいてください。

2)自分自身の変化を意識する

強い痛みが少し和らいだ時に、ある人は「少し楽になった。」と言い、またある人は「いや、まだ痛みがある。」と言います。
前者は、痛み→少し楽という変化を感じていますが、後者は、痛み→痛みのままです。
痛みをなくしていくには、前者になる必要があります。

よくなったことを意識できることは、自分自身の変化を意識し、自分自身を認めることです。
少し楽になったということは、必死になって痛みを出して支えてくれていたその部分への負担が少なくなった、つまり意識していなかった痛みのない部分が働き出したということです。

痛みのある時に痛みのない部分を意識することは、今までにない意識ですから、少し難しいかもしれませんが、無理やりでもいいので、最初は痛みのある部分とは反対側を動かしてみてください。

そうすることで、無理やり症状のある部分ではない部分を意識するのです。
右肩が痛いのであれば、左肩をぐるぐる回してみたり、左のあごが痛ければ右腕を動かしたり右の奥歯に力を入れてみたり。
そんな無理やりをきっかけにでも、痛みが少し楽になったとしたら、

それがあなたの変化であり、あなたの力です。

「痛みがある時には、痛みのある部分が悪いのであって、そこをなんとかしなければいけない?!」という間違った意識に気づいていただければ、そこからあなたの意識は確実に変わってきます。

痛みに意識を向けるのではなく、変化を意識してください。

変化を感じるためには、まず自分で何かをしなければなりません。
その第一歩が、身体のバランスを調整すること。
痛みのない部分を動かすことです。

自分自身に対する意識、180°変わりましたか?

身体出力を上げる脳が望む身体の使い方!|Brain's Consensus Communications

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